バイアグラは「シルデナフィルクエン酸」が有効成分である、世界初のED（勃起不全）治療薬です。
1998年に米ファイザー社が製造と販売を開始し、日本でもED治療薬として1999年から処方が開始されました。
効果発現までの時間について
服用後約1時間程度で効果があらわれます。心配されている方も多いと思いますが、服用したからといってずっと勃起状態が続く訳ではありません。あくまで性的な刺激を受けた際に、勃起をサポートするという仕組みです。ですので、安心して服用してください。ちなみにバイアグラの効果発現までの時間は、最も一般的なものです。即効性が特徴のレビトラが20分程度、効果の持続時間の長さが特徴のシアリスが1～2時間程度であるのと比較しても、平均的と言えるでしょう。
効果の持続時間について
体質などによる個人差もありますが、バイアグラの効果の持続時間は約4～5時間程度です。これはレビトラが約5～10時間程度、シアリスが約30～36時間程度であることと比較すると、比較的短いと言えるでしょう。
前述の通り、バイアグラは世界発のED治療薬です。その後に開発されたED治療薬は、バイアグラの効果を補完する形で研究・開発が続けられました。そのため、治療薬にも特徴に差があります。どれが良いということではなく、患者様自身のご希望や体質などによって、最適な治療薬をご相談して決めるという形が良いと思います。
服用が望ましくない方について
バイアグラ自体には深刻な副作用などは報告されていません。よく悪い印象として上がる重篤な副作用の報道などは、ほとんどが海外製の偽造薬を個人の判断で服用したものです。そのため健康な成人男性が、用法容量を守って服用する際の安全性に問題はありません。
ただし、下記のような持病を抱えていらっしゃる患者様は、服用できません。併用禁忌といって持病のお薬との相性や、持病の症状そのものが、ED治療薬との相性が良くないことが原因です。
- バイアグラの成分であるシルデナフィルに対してアレルギーなど、過敏症の既往歴のある患者
- 心血管系障害を有したり性行為が不適当と考えられる患者
- 重度の肝機能障害の患者
- 低血圧（特に最大血圧90mmHg未満、または最小血圧50mmHg未満）の患者
- 高血圧（最大血圧170mmHg以上、または最小血圧100mmHg）の患者
- 脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の既往歴が最近6ヶ月以内にある患者
- 網膜色質変性症（進行性の夜盲症）と診断された患者
このような持病をお持ちの方の場合、専門の医療機関を受診される場合は、医師がそのリスクを説明するので大きな問題はありません。ED治療薬の服用が出来ずとも、生活習慣の改善などアドバイスできることも多くあります。
ですが、これらの持病を抱えていながら専門の医療機関を受診することなく、個人の判断で海外製のED治療薬をネット通販などで購入して服用するケースが多くあります。このような判断は非常に危険です。持病との相性以外にも、海外製の偽造薬による重篤な副作用などの危険があるからです。そもそも承認済みの国内正規品のED治療薬やAGA治療薬は、医師の処方なしに入手する方法はありません。ED治療薬におけるリスクの高い方は、必ず医師の診断を受けたうえで判断するようにしましょう。