バイアグラなどのED治療薬は世界中で人気があり、オリジナルの先発医薬品以外にも、多くのメーカーが後発医薬品であるジェネリック薬を製造・販売しています。海外製のバイアグラジェネリックであっても、専門の医療機関やクリニックで医師の処方のもとに入手するED治療薬は安心安全に服用出来ます。
しかし、近年インターネット通販の発達により、医師の処方を必要としない個人輸入などを介した
非正規のED治療薬が多く流通しています。このような海外製の非正規治療薬には偽物の偽造薬が多く、リスクも高いため絶対に利用しないようにしましょう。
海外製の非正規ED治療薬について
ED治療薬の入手に関して、正規製薬会社の正規の治療薬を入手するためには、必ず医師の処方箋が必要です。これは、バイアグラなどのED治療薬が一部の持病や治療薬と併用できない禁忌があるためで、重篤な副作用などが生じないように講じられているルールです。
ですが、近年インターネット通販の発達により、医師の処方を必要としない個人輸入などを介した非正規のED治療薬が多く流通しています。名前は同じで価格も安く、医師の処方も必要ない事から、安易に手を出してしまう方もいらっしゃいます。
しかし、大手製薬会社４社が共同で行った調査によると、これらの海外製の非正規治療薬のうち、その55％以上が偽物の偽造薬であったという調査結果も報告されています。偽造薬であった場合、効果が無いだけならマシな方で、中には覚せい剤と同じ劣悪な環境で製造されたような偽造薬もあり、生命に関わる重篤な副作用が生じる可能性もあります。
また、このような個人輸入などで入手した偽造薬を服用して健康被害にあっても国による救済制度を受けることが出来ません。そのため、安易な気持ちで手を出すことはお勧めできません。
偽造薬のバイアグラなどの見分け方は？
このような偽造薬による被害は増加しており、WHO(世界保健機関)も、標準値以下の規格で製造された偽造薬による健康被害について、注意を促しています。万が一インターネット通販や個人輸入などで、海外製のED治療薬を入手した場合には、以下のような点を確認してみましょう。これは、「WHOが提唱している偽造薬の見分けるポイント」になります。
WHOによる偽造薬を見分けるポイント
- パッケージの状態がおかしくないか
- パッケージの記載内容にスペルミスや文法の誤りなどはないか
- 製造日と有効期限の記載が外側と内側の両方のパッケージで同じになっているか
- 薬の変色や劣化や異臭などがあったり、正規品と比較して安すぎる価格になっていないか
このように偽造薬と見分けるポイントがいくつか存在しますので、確認してみましょう。しかし、医師の処方を経ることなく入手したED治療薬には、高い確率で偽造薬のリスクが付きまといます。中には生命に関わるような深刻な副作用が生じた例もありますので、怪しい海外製治療薬は利用しないようにしましょう。
有名な未承認の海外製バイアグラジェネリック
次に、具体的にいくつかの海外製の未承認バイアグラジェネリック薬をご紹介します。これらの薬は、表向きは有効成分などがバイアグラと同様になっていますが、実際には薬の許認可に関するルールが
緩い国で製造されており、日本国内では承認されていません。そのため、医療機関では絶対に処方されることのない薬です。名前や詳細を知っておくことで、怪しい情報に踊らされることの無いようにしましょう。
カマグラ(Kamagra)について
成分 シルデナフィルクエン酸塩
用量 50mg･100mg
生産国 インド
購入方法 インターネット通販サイトでの個人輸入
国内承認 未承認
カマグラ(Kamagra)は、日本国内では医療機関で処方されることのないED治療薬です。国際特許に準じることなく開発された薬で、非正規・未承認の薬です。もし日本に居ながら入手する可能性があるとすれば、それはインターネットを通じた経路となるでしょう。
実際にインターネット通販などを通じてカマグラ(Kamagra)を販売している業者には、偽物の偽造薬を販売している業者も多く存在しています。重篤な副作用の可能性もあるため、絶対に服用しないようにしましょう。
カマグラ(Kamagra)の特徴
カマグラ(Kamagra)は、インドのアジャンタ･ファーマ社によって開発された、バイアグラの後発医薬品であるジェネリック薬です。50mgと100mgの規格があり、一見特別怪しい薬には見えません。
オリジナルのバイアグラを彷彿とさせる青色でひし形の錠剤であり、主成分もバイアグラと同様のシルデナフィルクエン酸塩です。ただし、このバイアグラと同様の有効性と安全性が確保されているとは言い切ることは出来ません。
カマグラ(Kamagra)の種類
本家バイアグラは、錠剤・フィルムタイプの２種類の形状で流通していますが、このカマグラ(Kamagra)はゼリー・タブレット、発泡錠など６種類もの形状で製造されています。この派生種類の多さも特徴と言えます。
このように、通常の錠剤以外の形状のバイアグラジェネリックについての情報に当たった場合は、高確率で未承認の非正規治療薬である可能性があるため、注意しましょう。
カベルタ(Caverta)について
成分 シルデナフィルクエン酸塩
用量 50mg･100mg
生産国 インド
購入方法 インターネット通販サイトでの個人輸入
国内承認 未承認
カベルタ(Caverta)も同じく、日本では未承認・非正規のED治療薬です。当然ながら、処方してくれる医療機関や専門のクリニックなどはありません。そのため、やはり日本に居ながら入手する可能性があるとすれば、それはインターネットを通じた経路となるでしょう。
承認されていないということはそれだけの理由があるということで、やはりバイアグラジェネリックとしての偽造薬が多く出回っており、生命に関わるような深刻な副作用の例も報告されています。
カベルタ(Caverta)の特徴
先にご紹介したカマグラ(Kamagra)と同じく、カベルタ(Caverta)もインドで開発された、バイアグラの後発医薬品であるジェネリック薬です。50mgと100mgの2つの規格があり、目視でその有効性を確認することは不可能でしょう。
バイスマ(Viasma)について
成分 シルデナフィルクエン酸塩
用量 50mg、100mg
生産国 インド
購入方法 インターネット通販サイトでの個人輸入
国内承認 未承認
バイスマ(Viasma)も、先にご紹介した2つの薬と同様にインドで製造されているED治療薬です。同じく、日本では未承認・非正規のED治療薬であり、通常医師の処方によって入手することはあり得ません。そのため健康被害へのリスクが高く、万が一入手することがあっても絶対に服用しないようにしましょう。
バイスマの特徴
バイスマ(Viasma)もやはりバイアグラの後発医薬品であるジェネリック薬で、有効成分は同様です。開発と製造あインドのエプシロン社で、50mg、100mgの二つの規格があります。インドにおいてこのような未承認のED治療薬が多く製造されている背景としては、薬に関する規制の緩さがあります。
バイアグラやバイアグラジェネリックは安心安全な正規品を
以上、これまで見てきたように、バイアグラとそのジェネリック薬には海外製の危険な偽造薬が多く存在します。バイアグラについての偽造薬が多く流通している背景としては、一部薬の規制に緩い国がその温床となっていることや、バイアグラ自体が歴史があり知名度が高い事などが上げられます。
外見やパッケージだけでは、その危険性を認識することが難しいため、絶対に服用しないようにしましょう。ED治療薬について、価格面での負担が心配な方は、承認されている正規品の「ジェネリック薬」を利用するようにしましょう。オリジナルの先発医薬品と比較して、効果は変わりませんが、開発費が抑えらえている分価格も安いことが特徴です。
医療機関や専門のクリニックで診療して頂ければ、医師の方から提案などがあると思います。ED治療を行う際は、安心安全な正規品のジェネリックED治療薬を利用しましょう。