シアリスはバイアグラ・レビトラに次いで登場した最新のED治療薬です。歴史は浅いものの、その効果は優秀で、現在では世界シェア1位となっています。持続時間が長く、服用のタイミングに寛容なことが1番の特徴ですが、気になるのは食事の影響やアルコールとの併用だと思います。今回はシアリスの服用の仕方と、食事の影響やアルコールとの併用について詳しく解説していきたいと思います。
シアリスの正しい服用の仕方について
シアリスの正しい服用の仕方についてご紹介します。服用のタイミングに寛容なシアリスですが、その効果を最大限発揮しようと思う場合は、以下の点に気を付けて服用するとより効果的です。
服用のタイミング
シアリスは最大で約36時間程度続く効果の持続時間が特徴です。服用のタイミングに寛容なため、あまり神経質に気にする必要はありません。ですが、ED治療薬には「効果のピーク時間」というものが存在します。有効成分の血中濃度が最高になる時間帯のことで、薬の効果が最も発揮される時間帯と言えます。
シアリスの場合、この効果のピーク時間は服用後約1~4時間とされています。最大で36時間の効果も、この時間をピークとして徐々に薄れていきます。予め性行為の時間が逆算出来そうであれば、このピーク時間を合わせる形で服用することが最も効果的にシアリスの効果を発揮できるでしょう。
服用間隔は24時間以上空ける
シアリスの服用間隔は、1回服用するごとに24時間以上間隔を空ける必要があります。この感覚を守らずに連続服用すると、深刻な副作用を生じる危険性がありますので絶対にやめましょう。シアリスに限らず、バイアグラやレビトラも服用間隔は24時間以上と定められており、効果の持続時間が短い治療薬は
若干不便な面もありました。しかしシアリスは効果の持続時間が最大で36時間程度も持続するため、効果が切れた際に服用間隔を待つ時間を気にする必要がありません。この点でもシアリスは優秀なED治療薬と言えます。
空腹時の服用が効果的
食事の影響はED治療薬の課題でした。最初に登場したバイアグラは食事の影響を受けやすく、空腹時の服用が必須でした。レビトラはこの点を踏まえて開発され、標準的な食事の内容(全体量の30%以内の脂質量)であれば食事の影響を受けづらいという特徴があります。シアリスもこの点を考慮して開発されており、食事の影響を受けづらいED治療薬です。
徐々に進化しているED治療薬ですが、一つだけ共通で言えることは「可能であれば空腹時の服用が最も効果的」であるということです。胃の中に内容物が無い方が、有効成分の吸収率が良くなり、スムーズに吸収されます。
シアリスとアルコールの関係性について
ED治療薬に限らず、何らかの薬を服用する際は「あまりお酒を飲まないほうがいいのでは・・」と考えるのは、皆様共通の認識ではないでしょうか。しかし、シアリスには特別アルコールとの併用禁忌はありません。これはアルコールとシアリスに相互関係が無いためです。
精神的なプレッシャーやストレスが原因の心因性の原因でEDを発症している方は、適量のアルコールを摂取することでリラックス効果をもたらし、良い方向に作用することもあります。
しかし、その飲酒量には注意が必要です。問題ないのはあくまで「適量」である場合のみです。
過度な飲酒は神経の伝達を鈍らせ、勃起しづらい状態になってしまいます。また、ED治療薬の血管拡張作用とアルコールの血管拡張作用が相乗効果で効き過ぎてしまい、急速な血圧の低下を招く危険性もあります。さらに、EDの原因となる生活習慣病にも関係してきますので、日常的な多量の飲酒は控えるようにしましょう。
シアリスは特定の食材に注意
シアリスは最も食事の影響を受けづらいED治療薬ですので、基本的には食事内容について気にすることはありません。しかし、出来るだけさっぱりした脂質の少ない食事である方が効果は発揮されやすいといえます。可能であれば、空腹時に服用するのが最も効果的でしょう。
また、特定の食材について注意が必要です。ED治療をされている方には有名なお話ですが、シアリスはグレープフルーツとの併用が禁忌となっています。なぜかというと、シアリスの有効成分は、最終的に肝臓で分解されるのですが、グレープフルーツに含まれるフラノクマリンと呼ばれる物質に、この肝臓での分解を阻害する働きがあるのです。
そのため、成分の分解が遅れ、薬が効き過ぎたり、代謝が遅くなったりして、予想していない副作用を生じる危険性があるのです。うっかり併用してしまわないように、注意しましょう。グレープフルーツもグレープフルーツジュースやジャムなどの製品も厳禁です。
シアリスの服用が不可能な方
シアリスの禁忌について、ご紹介します。以下の一覧をご確認ください。
- 硝酸剤およびNO供与剤
- 性行為自体が難しい方
- 狭心症の方
- 不整脈の薬を服用されている方
- 最近3か月以内に心筋梗塞の既往歴がある方
- 最近6か月以内に脳梗塞の既往歴がある方
- 重度な肝臓障害がある方
- 網膜色素変性症と診断されている方
これらの状態に該当される方は、シアリスの服用が出来ません。シアリスの有効成分には、血管の拡張の作用が含まれます。これは、狭心症の治療薬に含まれる成分と同じような働きがあり、硝酸剤およびNO供与剤などと併用すると、効果が「効き過ぎ」てしまい、血圧が過度に低下して意識を失ってしまうことなどがあるからです。
心身ともに健康な状態で服用する際の副作用には、あまり神経質になる必要は無いのですが、持病や現在の健康状態を考慮せずに服用していますと、重篤な副作用を生じる可能性もあります。ご自身の健康状態や、服用しているお薬を診療の際に医師に相談し、判断してもらうようにしましょう。
シアリスの副作用について
シアリスには、顔のほてり・頭痛・胸焼けなどの副作用が報告されています。個人差もありますが、決して深刻な副作用ではなく、アルコールを摂取した際の症状と同じようなものです。これはシアリスの血管拡張作用によるもので、時間の経過とともに解消していきます。頭痛や胸焼けが気になる方は、市販の頭痛薬や胃薬を服用しても構いません。ただし、空腹時にシアリスを服用している場合は、頭痛薬の成分により胃の粘膜にダメージがあることがありますので、注意してください。
シアリスの副作用は他のED治療薬と比較しても、そこまで強いものは少ないと言えます。しかし、どうしても気になる場合には、医師と相談のうえ容量を変更したり、薬を他の種類に変更したりすることなどを検討してみましょう。
シアリスは正しく服用してその効果を最大限引き出しましょう
以上、シアリスの効果的な服用や食事・アルコールとの関係について解説致しました。世界シェア1位であることも納得できる、非常に使いやすいED治療薬です。特に持続時間の長さと服用タイミングの寛容さは、初めてED治療薬を利用する患者様にも最適です。
トータル駅前クリニックでは、シアリス・シアリスジェネリックを始めとした、各種ED治療薬を処方可能です。患者様の状態やご希望に沿って、専門医師が最適なお薬をご提案させていただきますので、安心してご来院ください。