ミノキシジルタブレットは、外用薬であるミノキシジルの「内服薬タイプ」です。効果自体は同じで、頭皮の血行を良くして発毛を促す効果が見込めます。しかし服用する内服薬であることから、血液を通して有効成分が行き届くため、外用薬よりも効果が高くなります。ただしそれは同時に副作用についても同様ですので、注意が必要です。今回は、ミノキシジルの内服薬であるミノキシジルタブレットの効果と副作用について詳しく解説していきたいと思います。

ミノキシジルタブレットの効果について

ミノキシジルタブレットは外用薬のミノキシジルと同様に、血管拡張作用があり、血行を良くして発毛を促す効果があります。血流が良くなることで、毛細血管を通じて毛母細胞に栄養が行き届くようになります。これにより、発毛が促進されて若くて太い髪の毛が育つようになります。元々の外用薬でもその効果は有効なのですが、ミノキシジルタブレットは内服薬であるため有効成分が直接体内に取り込まれることで、より効果が出やすくなります。

ミノキシジルタブレットの副作用について

ミノキシジルタブレットの血管拡張作用は、いくつかの副作用を引き起こす原因ともなり得るため、注意が必要です。

多毛症状

読んで字のごとく、体の体毛が濃くなってしまう症状です。ミノキシジルタブレットには発毛を促す効果があるため、その作用が体の他の箇所にも効いてしまうために起こります。その他に特別な健康被害はありませんが、気になる方も多いでしょう。

動悸・呼吸困難

血管拡張作用により、動機や呼吸の苦しさを感じることがあります。不整脈・狭心症など、心臓や循環器系の持病について治療中の方は、服用しないようにしましょう。

血圧低下

元々ミノキシジルは高血圧の治療薬として血圧を下げる、「降圧剤」として研究されてきました。その途中で発毛成分が発見されたため、AGA治療薬として登場したという経緯があります。この血圧を下げる作用が効き過ぎてしまい、血圧の低下を招く恐れがあります。

顔の火照り・皮膚の紅潮

血管の拡張作用により、皮膚の紅潮や顔の火照りなどが生じます。また、塩分・水分などが溜まりやすくなって、体が浮腫み易くなります。服用を中止すればもとに戻りますので、症状が多く出る方は、医師と相談しましょう。

ミノキシジルタブレットの禁忌と併用禁忌

ミノキシジルタブレットは内服薬であるため、外用薬のミノキシジルよりも注意する点が多くなります。効果が高くなると、副作用などの確率なども上昇してしまうことは、医薬品にはよくあることです。以下に上げるような項目に該当する方は、絶対に自己判断のみで服用はしないようにしましょう。

ミノキシジルタブレットの禁忌（使えない方）

未成年者
高齢者
妊娠･授乳中の女性
心臓・肺・血管などの循環器系に疾患のある方
血圧に疾患のある方
腎臓や肝臓に異常のある方

以上のような方に関しては、ミノキシジルタブレットを服用出来ません。もともと血圧を下げる薬として開発されていたミノキシジルタブレットには、血管の拡張作用があります。そのため、心臓・肺・血管などの循環器系の負荷が大きくなります。現在何らかの疾患やがある方や、過去の既往歴がある方については、必ず医師の診療を受けてから、その指導に従ってください。

併用禁忌薬（併用できないもの）

• ED治療薬
• 偏頭痛治療薬(イミグラン)
• 風邪薬(イブプロフェン)
• アルコール

以上のようなものに関しては、ミノキシジルタブレットと併用出来ません。アルコールは医薬品ではありませんが、血管を広げる作用があるため、同様に血管拡張作用のあるミノキシジルと併用すると、急速な血圧の低下を招く恐れがあります。ED治療薬が併用禁忌なのも同じ理由です。

ミノキシジルタブレットは服用や併用について医師とよく相談しましょう

以上、ミノキシジルの内服薬であるミノキシジルタブレットの効果と副作用について解説させていただきました。外用薬のミノキシジル以上に効果の高いAGA治療薬であり、今後の利用を検討していた方もいらっしゃると思います。服用に関して問題の無い方が、用法容量を守って利用する分には問題ありません。しかし、内服薬であるが故に、外用薬のミノキシジルの感覚で利用すると危険な副作用や禁忌なども存在します。

そのため、まず医療機関や専門クリニックを受診して医師の診療を受けましょう。ミノキシジルタブレットの服用を希望する旨と、現在の自分の健康状態や持病の薬などを全て伝えてください。その後、医師の判断によって問題無ければ適切な服用方法の指導が受けられるはずです。決してご自分で勝手に判断することなく、服用方法や副作用についても、必ず医師の指示を仰ぐようにしてください。