いつの間にか増えてきた抜け毛によって、将来薄毛になってしまうことを不安に思っている方も多いのではないでしょうか。髪の毛が抜けてしまう原因はいくつかあり、その症状にも個人差があります。
AGAなどの男性型脱毛症である場合は、何らかの対策をしない限り、症状はどんどん進行してしまいます。医療機関で専用の治療薬を処方してもらうことは有効ですし、それ以外にもご自身でできる対策もあります。今回は、髪の毛を増やすにはどうすればいいのか?髪を増やすのに効果的な方法や食べ物などについて解説していきます。
なぜ髪が薄くなってしまうのか
髪の毛が薄くなってしまうのには、いくつかの原因があります。特別健康に被害が及ぶ訳ではありませんが、やはり他人の視線やご自分のヘアスタイルが気になってしまうものです。まずはその原因について確認してみましょう。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れは薄毛を進行させてしまいます。栄養の偏った食事や運動不足、度を越えた飲酒の習慣などです。食生活が乱れていると、髪に必要な栄養素が不足してしまい、結果として薄毛につながります。髪の成長に必要なタンパク質や亜鉛などの栄養をバランスよく摂取するようにしましょう。
また、運動不足や睡眠不足も髪の毛に悪影響です。運動習慣の不足は血液の流れを滞らせ、血流を通して頭皮に栄養が届きづらくなります。また睡眠不足が続くと、交感神経が活発になりホルモンバランスが乱れることで髪の量を減らしてしまう可能性があります。
慢性的なストレス
慢性的なストレスも髪の健康維持に悪影響です。強いストレスを感じると、交感神経が過敏に反応してしまい、頭皮の血流が悪くなってしまいます。すると、髪の成長に必要な栄養素が、毛母細胞に届かなくなり、抜け毛の原因となります。仕事などの関係上、全くストレスフルな生活は難しいとは思いますが、余暇を利用して集中できる趣味に取り組むなどの、息抜き方法を探してみてください。
効果のない製品の利用
薄毛の悩みは多くの男性共通のお悩みです。そのため、市販の製品にもたくさんの育毛効果を謳ったものがあります。しかしその中には、ほとんど直接的な効果の無い、イメージ先行の製品も多く存在しています。そのため、ご自身の頭皮の肌質に合わない製品を利用し続けた場合、逆に毛根や頭皮にダメージを追ってしまう可能性もあります。
ドラッグストアなどで市販の製品を購入する場合は、医薬部外品などの表示をちゃんと確認したり、常駐の薬剤師などにアドバイスを求めるなど、意味のない製品でダメージを負わないように注意しましょう。
喫煙習慣
喫煙習慣も健康的な髪の毛の成長に悪影響を与えてしまいます。煙草の成分に含まれるニコチンが、血管を収縮させてしまうことで血流が滞ってしまいます。すると、頭皮へ髪の成長に必要な栄養が届きにくくなり、結果として薄毛やAGA症状が進行しまうのです。
かといって、急な禁煙が難しいという方もいらっしゃることでしょう。禁煙自体、ある種のストレスを伴う治療行為でもあります。そのため、少しずつ無理なく禁煙にむけて努力していきましょう。喫煙習慣自体が、様々な疾患の要因となりますので、医療機関の禁煙外来などを受診することも一つの方法です。
AGAの症状によるもの
AGAは「男性型脱毛症」のことで、遺伝やその他の理由により髪のヘアサイクルが乱れ、若い毛が成長しきれないまま抜け落ちてしまいます。このままヘアサイクルが循環してしまい、どんどん薄毛が進行してしまうので、何らかの対応が必要です。
このように、何らかの一時的な理由ではなくAGA症状としての薄毛であれば、明確なメカニズムがあるため、医療機関や専門クリニックを受診して医師の診療を受診することが必要です。処方されるAGA治療薬は正規の医薬品であり、明確な作用機序があるため、一般に市販されている育毛製品などに比べてその効果は高いものです。抜け毛が気になっている方は、一度専門クリニックなどに相談してみることをお勧めします。
髪の毛を増やす方法について
では次に、髪の毛を増やす方法についてご紹介します。重要なことは、まずご自身の髪と頭皮の状態をしっかりと把握することです。そのうえで、ご自身の生活習慣などを見直してみましょう。
日々の食事を見直す
毎日の食事内容は薄毛に影響します。脂質や糖質の多い食事を偏って摂っていると、血流が滞って髪の毛母細胞に栄養が届きづらくなってしまいます。また、髪の成長に必要なタンパク質などが不足すると、太く長い毛に成長できません。外食やレトルト食品に頼らず、野菜やタンパク質をバランスよく摂取するようにしましょう。
しっかりと睡眠を取る
髪の成長は睡眠時間に影響されるため、しっかりと睡眠時間を確保することも重要です。睡眠時間をしっかりとると、ストレスの緩和も期待できます。また質の高い睡眠を取ることで、交感神経を安定させホルモンバランスが整います。
喫煙と飲酒を控える
喫煙の習慣を控えることで、ニコチンによる血管収縮の影響を避けることが出来ます。これにより、血流が改善され頭皮や毛母細胞に栄養が行き届くようになります。喫煙習慣はその他にも様々な疾患の原疾患となりますので、なるべくであれば徐々に減らしていくことをお勧めします。飲酒については、適量であれば問題ありません。
アルコールはリラックス効果もあるため、ストレス緩和に有効です。しかし、その量には注意が必要です。お酒を飲み過ぎると、本来髪の栄養として使われるはずだったアミノ酸などが、アルコールの代謝物を分解するために使われてしまいます。そのため髪の成長に必要な栄養素が不足してしまいます。飲酒についても、すぐにやめるのは難しいと思いますので、量が多い方は徐々に減らしていくようにしましょう。
運動習慣を取り入れる
日ごろ運動をする習慣が無い方は、運動習慣を取り入れましょう。可能であれば短いジョギングやウォーキングなどを取り入れるとよいでしょう。運動することで新陳代謝が良くなり、血行が良くなるため、髪に必要な栄養素が届きやすくなります。まとまった時間を運動することが難しい方は、日ごろの通勤の中で歩く距離を増やす、エレベーターを使わず階段を利用するなどの取り組みから始めてみましょう。
ストレスを貯めないための取り組み
ストレスは髪の成長に悪影響です。頭皮環境が悪化して抜け毛の原因になりますし、慢性的なストレスは精神的にも辛く、様々な心の病気の原因になります。簡単に根本原因が解決できない場合、集中して取り組める趣味やコミュニティを見つけるなど、なるべくストレスを解消できるようなものを探してみてください。運動の習慣は、最初は気分が乗らなくても日光を浴びて体を動かすことで、リフレッシュできるためお勧めです。
適切な髪のケアを行う
薄毛が気になるあまり、エビデンスの不明なシャンプーの方法などを試したり、効果の無い育毛製品を購入したりする方もいらっしゃいます。一般的に医療機関で処方される以上の革新的な方法や製品が、簡単に市販されることは考えづらいため、正しい髪のケアを地道に取り組むしかありません。毎日シャンプーを行って、しっかりとドライヤーで頭皮まで乾かしましょう。頭皮環境を清潔に保ち、髪が成長しやすいようにしましょう。
AGAの場合は治療が必要
髪が薄くなってしまう原因とその対策方法についてご紹介しましたが、薄毛が進行している原因がAGA(男性型脱毛症)である場合は、治療が必要です。前述のような対策方法は、長期的な意味での改善になりますが、AGA症状はまずその「進行を抑える」ことと、そして「発毛を促す」ことが必要です。そのためには、医療機関でのみ処方される専用のAGA治療薬を投薬治療することが最も効果的です。
AGA治療薬は、プロペシア・ザガーロ・ミノキシジルの3種類が代表的です。プロペシア・ザガーロは脱毛の原因物質の働きを阻害して、薄毛の進行を食い止める効果があります。ミノキシジルは頭皮の血行を良くして、発毛を促す効果があります。明確な作用機序があり、その効果や安全性も証明されているため、安心して薄毛の治療が行えます。
AGA治療を検討している方が最も懸念されているのが、その費用ではないでしょうか。AGA治療は保険適用外ですので、治療薬なども全額自己負担です。そのため、これまでは踏み切れなかった方も多くいらっしゃいました。しかし、近年プロペシア・ザガーロなどの国内製正規ジェネリック医薬品(後発医薬品)が相次いで解禁となり、より安価な費用でAGA治療薬が購入できるようになりました。
髪を増やす方法は地道な継続を
以上、髪が薄くなってしまう原因と髪を増やす方法についてご紹介しました。日々多くのストレスを感じて働いていらっしゃる方は、その影響もあることをご理解いただけたかと思います。しかし、根本原因を簡単に解決できる訳ではなく、ストレス解消のために喫煙や飲酒が増えている方もいるかと思います。
もし薄毛の原因が明確にAGA(男性型脱毛症)であった場合、何らかの対策を取らない限り、その進行は止まりません。生活習慣などの改善はもちろん有効なのですが、即効性と言う点では高くないため、まずは専門クリニックなどを受診して医師の診療を受けることが需要です。AGA治療薬は薄毛の原因に直接作用しますので、服用することでAGAの進行を食い止めることが可能です。ご自分で出来る日々の対策と、AGAの専門治療を並行して進めることが、AGA改善の近道です。