AGAの治療期間についてどの程度で改善するのかを詳しく解説

最終更新日：2023-02-06

AGA治療において、初めて取り組む方が一番気になるのは、「どの程度の治療期間で改善の効果が見られるのか」ということではないでしょうか。皆さん服用後すぐに効果が実感できることを期待されていると思います。しかし、残念ながらそうではありません。AGA治療においては、その効果が実感できるようになるまでに一定の時間がかかることが普通です。今回は、AGAの治療期間についてどの程度で改善するのかを詳しく解説していきたいと思います。気になっていた方は、ぜひ参考にされてください。

AGAの治療期間について

AGA症状改善のための治療薬は、最低でも6ヶ月程度は継続を続けましょう。AGA治療薬はその種類に関係なく、このくらいの治療期間が必要です。この理由はヘアサイクルに関係しています。

ヘアサイクルの循環

髪の毛は新しい毛が生えてきて、成長して、最後には抜け落ちるという循環を繰り返しています。この循環は「ヘアサイクル」と呼ばれていて、頭皮が正常な方は、おおよそ4～6年程度かけて髪が成長し、太く長い髪の毛になります。しかしAGAが進行すると、この成長期が数か月～1年程度しかなくなります。そのため、髪が成長する前に抜け落ちてしまい、徐々に薄毛が目立つようになります。

治療薬の効果はヘアサイクルと連動する

AGA治療薬による投薬治療を開始すると、この乱れているヘアサイクルが改善して整うようになります。するとこれまで成長せずに抜け落ちていた髪の毛が、太く長い毛まで成長できるようになってきます。この作用こそがAGA治療薬の効果であり、ヘアサイクルの循環のなかで少しづつ改善が進んでいくため、最低でも6ヶ月程度の治療の継続が必要なのです。

ただし、この期間には個人差もあります。早い方では3ヶ月程度で改善が見られる方もいますし、逆に1年程度かかる方もいらっしゃいます。そのため、まずは6ヶ月を目安に治療を継続し、6ヶ月時点での効果を測定してその後の治療方針を決定しましょう。専門クリニックであれば、容量の変更・薬の変更などのような二人三脚の治療を、安心して継続することができます。

AGA治療の効果が出ない場合

前述のように、AGA治療薬の効果が出るまでには一定期間の治療の継続が必要です。しかし、そんな中でいくつか気を付けるべきポイントがあります。効果が出ないと感じている場合は、以下の点について知っておきましょう。

初期脱毛は心配無用

AGA治療薬の服用を初めて2～3週間程度経過した頃から、抜け毛の数が増えたように感じることがあります。これは「初期脱毛」と呼ばれる症状で、それまで乱れていたヘアサイクルが整い、古くて細い毛が一度抜け落ちることから、一時的に抜け毛が増えたように感じてしまいます。

AGA治療をしているのに抜け毛が増えるため不安になりますが、これはヘアサイクルの循環の中で治療薬が効いている証拠です。そのため心配する必要はありません。焦ってここで治療を中止してしまうと、またそこからAGAが進行してしまいます。治療薬の服用を継続していれば、その後新し毛が生えてきますので、安心して治療を継続しましょう。

治療薬の変更や併用を検討

あるAGA治療薬を服用していて改善の効果が実感できない場合は、医師に相談して、治療薬の変更や別の治療薬との併用を検討してみましょう。AGA治療薬はそれぞれに有効成分があり、効果の範囲や効き方が違います。また個人差もあるため、効果が感じられない場合は治療薬の種類を変更したり、内服薬と外用薬の併用したりすことも有効です。

また治療薬の違い以外にも、薄毛の箇所によって薬の効果に差があるケースもあります。例えば生え際から前頭部にかけては、プロペシアとザガーロ、頭頂部についてはミノキシジル、というようなイメージです。このあたりは診察の際に医師から指導があると思いますので、その指導に従っていただければ問題無いと思います。

価格の安くても海外製の非正規未承認薬は危険です

このように、AGA治療は継続することが何よりも重要です。しかし、保険適用外の自由診療であるため、治療薬は全額自己負担となります。そのため、費用負担を気にして治療を迷っている方もいらっしゃるかと思います。

近年、インターネット通販などで海外製の非正規未承認AGA治療薬が大量に流通しています。このような薬は安全性に関するデータが存在しないため、日本国内では承認されることはありません。どのような健康被害が生じるか分からず、偽物の偽造薬も多く混入しています。そのため、価格が安いという１点のみで利用することは、大変に危険です。

代表的なAGA治療薬であるプロペシア・ザガーロについては、最近国内でもジェネリック医薬品（後発医薬品）が解禁になりました。これにより、効果は同様で価格の安い正規品のジェネリック医薬品を医師の処方によって購入できるようになりました。ジェネリック医薬品の解禁により、危険性の高い海外製の非正規未承認薬をわざわざ利用する意味は薄れてきています。そのため、わずかな価格差で背負うリスクとしては、あまりに大きいと言わざるを得ません。

６ヶ月で効果が出ない場合はセカンドオピニオンも有効です

以上、AGAの治療期間について、詳しく解説させていただきました。最低でも半年程度の継続が必要なAGA治療ですが、もし別の角度からの診療が効いてみたい場合は、他の医療機関やクリニックで相談してみることも一つの方法です。より専門的なクリニックであれば、また違う方向からの治療プランが聞けるかもしれません。

AGA治療は長い継続が必要なため、効果が感じらないと不安になってしまうものです。しかし、治療薬自体は長年研究されて開発されたもので、医学的にも明確な作用機序が存在します。治療を継続しながら、ご自身にあった治療薬やクリニックをみつけてください。